ねこ無双

死刑にいたる病のねこ無双のレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
4.3
うーん、面白かったー!
久々に日本の面白いサイコサスペンスものを観た。

まずはもう最初からエグみのある残酷描写が続いて、これはほんとにPG12なの?ってびっくり。
爪を剥がすシーンはもう見てるも痛過ぎて…。
この殺人鬼による殺人行脚のシーケンスは怖くてビザール、ほんとに名シーン。

最後の収集のつけかた(最後の面会を終えた後の話し)はちょっと取ってつけた感、エンタメ的な演出を感じるも、あれでうまく謎が回収がされたような気がしてすっきり。

阿部さんは期待値が上がって観過ぎたのか、冷たい熱帯魚のでんでんさんよりも狂気を薄く感じたかな?私はやっぱり阿部さんに見えてしまった。
でも、あの畑が広がった家の前に立ってる爽やかな阿部さんの図はいかれててシュール、とっても絵になるし、面会シーンでのただ会話してるだけなのに引き込ませる演技はさすが。

度重なる爪フェティッシュ映像が過ぎて、爪がじわじわアップになるごとにおかしみを感じるように。
めちゃくちゃ爪愛してる映画!

しかし、笑っちゃうくらい主人公が絡まれ過ぎ。
どこでもかしこでも絡まれてる。
学校でも、放課後でも、路地ですら!
こんな風に最初はほんと冴えない、絡まれ体質の主人公でしたが、殺人鬼と関わることによってだんだん暴力的な男性へと変化してく過程は目を見張るものがありました。なぜか艶っぽさすら醸し出して。
危ない思想ではあるけど、特別な自分を見出すんですね。

日本のサイコサスペンスの傑作というと、私はいまだにCUREを思い浮かべてしまうんだけど、これはちょっと全然違ったタイプの演出。
闇を感じて震えるというよりは、してやられたー!というコンゲーム的な面白さでした。
これは観た後でも原作が読みたくなる映画ですね!
(結局、読まない気もするけど…)


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