阿部サダヲの光のない目がすごい👁👁
ライトを工夫してるのかな、それともCG処理かな?
とにかく真っ黒な瞳が不気味で印象的でした。
原作は未読ですが、原作だと中性的な美男子だそうですね。日本版テッド・バンディを目指していたといいます。
マインドコントロールに長けているというのは2時間という映画の制限の中ではあまり説得力のあるようには描ききれなかったのかなと思います。きっと原作とはそのあたり違うのでしょう。
しかし、映画としてやりたかったことはすごくわかる!!
面会室というシチュエーションに非常に長い時間が割かれています。原作でも20ページは面会室での会話劇だそうだ。
この面会室の長いシーンでも画的表現としてかなり工夫というかチャレンジがされていました。
榛村と雅也の間にはアクリル版で区切られています。いわば榛村の世界と雅也の世界が画的にも区切られているのですね。
しかし、アクリルに反射して榛村と雅也の顔が重なるような演出がなされています。終いにはアクリルを透過して雅也の世界に榛村が侵入してきて耳元で囁くようになります。
もちろん本当にアクリルを通り抜けているわけではなく、雅也の心に侵食しているということです。ともにいる時間の長い看守は最初こそ榛村に高圧的な態度をとっていましたが、最後にはコントロール下に置かれているようでしたね。
これってパンフレットでも比較されていたけど黒沢清の『CURE』の間宮や『ケイゾク』の朝倉や『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター的な存在がやりたかったのだな!
また、白石和彌監督ということで暴力描写も凄まじかったですね。
痛い!!痛い!!
手首が皮一枚で繋がっているような、ぶらんぶらんで、足首も腱が抉り出されているような状態でみるからに痛々しい。そこに指を突っ込まれて引摺り戻されるのだからエグいでしょ。
冒頭も桜の花びら綺麗だなぁと呑気に観ていたけど、剥いだ生爪だったしなぁ!!
観終わったあと、女の子たちがドン引きしながら劇場を後にしてましたよ。
ちなみにパンフレットには榛村のお手紙の全文が便箋風になって載っててよかったですよ。
それと原作者の櫛木理宇と犯罪心理学学者の対談が載ってているのですが、その中で昔に櫛木理宇がシリアルキラーマニアで趣味でサイトを運営してたというエピソードが語られていてヤベェとなりました!