阿部サダヲの表情にゾクッとする作品。
「凶悪」、「孤狼の血」シリーズの白石和彌監督作品。
こういうじめっと湿った感じやヒリヒリした感じの映画はやはりお家芸ですね。凄い!
本作品は、連続猟奇殺人事件を起こした死刑囚に翻弄されるFランク大学に通う若者のお話。
映画を観ながら何となく「羊たちの沈黙」のレクター博士とFBI研修生クラリスの関係を思い出しました。
それにしても阿部サダヲの表情がいいですねー。
主人公の雅也の心を掴みつつも奥二重な目が乾いた彼の心情を訴えている感じがたまらなかったです。それは何故か(もっと俺をワクワクさせてくれよ!)と懇願しているかのようで…。
平和な日本国内ではなかなかこれ程の事件は起こらないため、リアリティを考えてしまうと没頭しかねますが、これを韓国映画でリメイクしたら…なんて想像すると、もうゾクゾクが倍増しちゃいますwww
確かにお隣韓国ではチェイサーのベースにもなったソウル20人連続殺人事件もありましたからね。日本版とは別次元の怖さを演出してくれると思いますね。
本作の感想に戻りますが、白石監督の演出はもちろんのこと、脚本もいいですねー!日本映画には珍しくしっかり起承転結が作られていて、作品の丁寧さを感じました。
これについても韓国映画の丁寧さと重なる部分があり、昨今のスポンサーへの忖度にがんじがらめになっている邦画と比べてストレスなく観ることができました。
爪を剥いだり、足をザックリ切ったりと痛ーいシーンが盛りだくさんなので、そういう血みどろが苦手な人にはキツイかも知れませんが、ストーリーはなかなか捻りがあるので、是非多くの人に見てもらいたいですね。オススメです。
まぁ、個人的には韓国リメイクでも是非鑑賞してみたいですがwww