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死刑にいたる病のsurumeのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
3.0
"爪"というのは生活感がでる

私もよくおばちゃんに
「苦労してない爪」とか
言われた事を思い出した
(ただ整えてるだけなんだけど

それと描写的に感じたのは
「決断力」と「優柔不断」
という事象

「決める」「決めさせる」
「選んで」「選べないから」
という台詞が頻繁に出てくる

丁度テーマとして
考えていたので
シンクロして少々怖かった

決断力と実行力は
言い換えれば社会性が高く
人からみれば羨ましい

しかし、自分で全て決めれる反面
決められない人種をみると
無性に腹立たしい気持ちになる

ハイムラは
母親がそういう人物だったのでは
と、最後の問答の台詞で感じた


作品を全体的にみると
非常に人物背景や感情描写が少ない

この監督の作品を見るのは
初めてなのでなんとも言えないが

面会室の問答一辺倒で
全部説明を集約させるのは
見る側にとっては
「んー?」となりかねない
と感じた

(二人をガラスに映すシーンは
どこか羊たちの沈黙を思わせた)


殺人モノをみるときは
犯人や推理する側より
観測者になる事が非常に大変なので
何度が飲み込まれそうになった

ある種わざとらしい
グロシーンで
「いやいや、やりすぎ」
とちょっと冷静になる自分もいた


たぶんこの手のやつは
原作本があって
映像化してみたら
「あら?」という感じな気もするので

評価を3にしておきました


追記

『獲物だったんですね』
という台詞が翌朝響いて
キツかったです

何年も周到に綿密に
付け狙われる事の恐怖

女性なら体験してる人も
多いのでは...

自分のトラウマと
向き合わされてるようで
大変でした
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