ぞんぞん

サウダーヂ デジタルリマスター版のぞんぞんのレビュー・感想・評価

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YouTubeで見た本作予告編の、田我流のフリースタイルに興味を惹かれたのと、劇場以外で観られない作品と聞いて観賞。

増加する外国人労働者と、シャッター街と化した日本の田舎まちをかけて、
サウダージ=郷愁
というタイトルだと理解した。

日本の社会のありようを描いた作品と感じたが、あるシーンで田我流が日本人の客に叫ぶ、
「お前ら、歌詞の意味わかってんのか」
に象徴される通り、
日本人・外国人関係なく、意思疎通が図れない不気味さも描いてる(と思う)。

作中ずっと不穏な空気感のまま進行するが、全体的に弱いかな。
最後に田我流がとる行動も、動機が弱いから、「ん??」となった。

あと、蛇足だが、社会のありようを問う映画が苦手だと再認識。
山崎ナオコーラのエッセイが極端なフェミニズムを感じさせるもので、
「こんな考えしてたら、窮屈で無理だわ」と読むのを止めた。
映画でもエッセイでも、エンターテイメントの中で社会性を問うものは、少なくとも僕はいらない。