Pandano

ユダヤ人の私のPandanoのレビュー・感想・評価

ユダヤ人の私(2020年製作の映画)
4.0
皺と声

語り部マルコさんから辛い収容所体験を聞くのが大部分を占めるかと思いきや、現代社会に通じる内容だった。
たぶん多くの話の中から監督たちが切り取ったのは、現在の危機感と重なる箇所ということだろうか。生き延びたユダヤ人であり、オーストリア政府へ物申すマルコさんだからこその貴重な証言。そこに幾つか差し込まれる映像が、戦争という狂気の時代を確実に映していて、これが現実だったと私たちに見せていたように思う。

•••ところで、この映画を見た数日後に、岩波ホールが閉館するニュースを知った。ええーっ!と何度もため息・・・。
ぎりぎりまで翌週の上映スケジュールを出さないシネコンに自由業の我々は翻弄され?、行き慣れた館で上映があると喜べは夜だけだったりする、そんな中、岩波ホールは確実に良作を一定期間上映してくれるありがたい場所なのに。利益を上げなきゃいけないのはわかるけど・・ねえ。
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