真実を知らなくても良かったと思えるのは、全てを知ってから。
真実にも色々あるけど、特に当事者にとって良くない過去の真実なら、知らなくても良かったって思うこともあるだろうな。何にも知らない方が、というか何かあると気付かないまま過ごす方がよっぽど幸せなのかもしれない。
伊香保温泉の宿屋の息子と語っていた夫が、事故で亡くなった後、実は身元を全く偽っていて、それを紐解いていくストーリー。
真実が徐々に明らかになっていくとともにストーリーが進んでいくので2時間強があっという間に感じられた。全ての真実が明らかになった後、最後の最後でモヤっと終わるという。
安藤サクラってやっぱりすごい。万引き家族の時もそうだったけど、特に何度かあった泣きの演技。冒頭のシーンからさすがと思ってしまった。加えて大きくなった後の息子役の子もとても素晴らしかった。最後の方のトラックの荷台で母と話すシーンでは号泣してしまいました。なんていい子なんだ。
柄本明は怪演っぷりが半端ない。面会室での怪演っぷりと言えば、ザ・バットマンでのポール・ダノだけど、それとはまた違った気持ち悪さ。しかもめちゃくちゃ腹立つ。
窪田正孝は死んだ目がうまいのと、筋肉半端なかった。あれは男でも惚れます。そりゃ水川あさみも惚れるわ。
ドキッとさせられたのは河合優実さん。独特の雰囲気で気になります。これからチェックしていきます。
ブッキーは多少歳とったなぁと感じたけど、やっぱりかっこいいなぁ。あんな風に歳取りたい(もう手遅れだけど)。在日3世っていう設定は正直そこまで必要なかった気もする。今回の件を追う事に必死になる理由が必要ってこともあるんだけど。
奥さん役の真木よう子はスタイルが凄すぎてそっちに目が…。
太賀も出るって事で期待してたけど、ちょっとだけだった。残念。
以下、若干ネタバレ
過去や自分の境遇を葬り去って人生をやり直したい程、苦悩を抱えて生きている人の話だけど、太賀側の理由は窪田正孝側の理由と比べるとインパクト無くて、納得できなかった。ずっと兄と比べられて生きてきたっていうことだと思うけど。そりゃ人によって感じる精神的苦痛は比較的できないけども。