クラウドアトラスみやちゃん

ある男のクラウドアトラスみやちゃんのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
4.1
【一言感想】今迄暮らしてきた夫は誰だったのか!的なミステリーかと思いきや重厚な社会派人間ドラマだった!!!

【あらすじ】横浜に嫁いだ安藤さくらは離婚し長男と長崎の実家の文房具店に戻ってきていた。そこに窪田正孝が現れ趣味の画材を買う様になる。どうやら群馬の伊香保温泉旅館の二代目の様だがなぜか長崎で林業をするという。
店に来ていた親戚が揶揄い半分「今度絵を見せてよ。安藤さくらも見たいでしょう。」というと、人に見せるようなものではと謙遜するも、ある日スケッチブックを持って安藤さくらの店にやってくるのだった。。

【感想】途中までは思っていたのと全く違う展開に戸惑っていました。でも、そういうことか!と気付いてからは丁寧な話の追い方に好感を持っている自分がいました。

石川慶監督作品の「愚行録」の妻夫木聡(ぶっきー)が弁護士役で、彼は安藤さくらの離婚の際にお世話になったのでした。中盤からは基本彼が事件の真相を追います。

ぶっきーもいつもながら良い味を出しています。其の出自に訳がある複雑な人権弁護士役なのですが、完璧にぶっきーは演じています。しかし石川慶監督はどうもぶっきーに偏見があるのではないかと内心思ってもいるのですが…笑 そしてそんな私も本当は悪いヤツなんじゃないかとぶっきーに対しては偏見を抱いてしまうのでした笑。

そして窪田正孝、私は彼の大ファンで、世界一カッコいいと思っています。。笑
今回の寡黙な男もとても合っていました。コミカルな役もできる人なのですが今回の影のある役どころも演技が光っていました。

その妻を演じたのが安藤さくら。彼女だからこそこの映画はリアリティを持ち得ています。本作に無くてはならない存在、それが安藤さくらです。
映画賞は全て掻っ攫うくらいの勢いです。本当に素晴らしい女優さんですし、また素顔も本当に綺麗ですし、気品があるし、優しいのです。(みやはテアトル新宿さんの舞台挨拶後に一目見ようと駆け寄ったところ、気軽に握手をしてもらいまして、それ以来、コロナ禍ですが手を洗っていません。。キタナ🤣)

その他、怪優 榎本明、この人は今回マジでヤバいです。私、警察関係者だったら24時間体制で拘束衣着せて「羊たちの沈黙」ゴッコさせますね。危なくてしょうがないですから…

でんでん、あのシーン泣きますって。

清野菜名、自然体の演技が上手い!最近の作品では一番好きかも!

河合優実😍、えーっ!出てたんだーって嬉しいサプライズ😆 スコアの0.5ポイントは彼女へのポイントです。河合優実出演作にハズレ無しです。これホント!
そして彼女の出方なんですけど、これは「佐々木、イン、マイマイン」の河合優実の出方を踏襲していて、絶対好きになってしまうヤツじゃないですかー😍
(もう完全にアホ🤣 この人ほっておいてくださいましね)

真木よう子、うーん🤔あの役を真木よう子である必要ありますか?レゾンデートル(存在証明)が希薄なんではないかと思うんですよね。。(彼女は大好きなんですけど、映画、役柄とのマッチングが…謎なんですよねー)

というわけで、良きサプライズもあり、充分に楽しめる作品でした。丁寧に描かれる真相追求とか…(一部分、結構強引なところもあったんですけど目を瞑ります🤭)

一点だけ、あのラストは…必要でしたか?笑

まぁ、それも含めてめっちゃ良かったです!
語りたい作品でもありますね!