前髪メガネ

ある男の前髪メガネのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
4.5
ガチ上手演技の津波🌊みたいな作品。

弁護士の城戸は、かつての依頼者・里枝から、亡くなった夫・大祐の身元調査をして欲しいという奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経験後に子どもを連れて故郷へ帰り、やがて出会った大祐と再婚、新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていたが、大祐は不慮の事故で帰らぬ人となった。ところが、長年疎遠になっていた大祐の兄が、遺影に写っているのは大祐ではないと話したことから、愛したはずの夫が全くの別人だったことが判明したのだ。城戸は男の正体を追う中で様々な人物と出会い、驚くべき真実に近づいていく。

予告編の時点で話が面白そうと思っていましたが、話もさることながら俳優さん達の演技がめっちゃくちゃ上手すぎてより一層楽しめました!!

大祐の正体に近づくに連れて複雑に絡まる真実に翻弄させられるのは観ているこちらもまた同じく。
話が複雑で混乱しそうになりながらも何とか理解追いつけていたけど、2度3度と見れば情報が整理されてまた新たな真実が見えてきそう。。。

名前は顔などと同じように個人を特定させる上で重要な記号の一つでしかないはずなのだけどそれが入れ替わるだけでこんなにも複雑になるなんて、個人を特定させるはずが個人の本質自体を見えにくくしてしまうとういうアイロニーが込められていて、偽名じゃないけど実際今はSNSなどのハンドルネームを名乗る人が多い今のネット社会にも重なる部分がある気がする。

柄本明さんがちょい役で出ているのですが、その存在感と場を一気に支配する鬼気迫る演技は本当に凄かった。緊張感煽る演出が加えられているけど、それなしでもきっと手汗びしゃんこになっちゃう💦
前髪メガネ

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