ラピュタん

ある男のラピュタんのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
4.5
観賞前には情報を
入れない方がよい作品

ルネ・マグリットの絵画が置かれたバーのショットで始まる
平野啓一郎原作のミステリー&ドラマ

サクラさんの演技にぐぐぐっと引き込まれます
妻夫木くん、流石✨、オーラがあります(個人的に妻夫木目当てで鑑賞)
窪田さんは難しい役どころを見事に演じていて、助演男優賞は最有力かなっ

まず特筆すべきは撮影 
役者の表情を的確に切り取っていました
映し出される背景には、美しさにとどまらず、どこか新たな発見が捉えられていて見応えあり

緻密な演技
競演を堪能できます
なぜあそこまで緻密だったのか?
それは350ページの原作(未読ですが)がそうさせたのでしょう

それにしても、終始緊張感が持続する優れた映像作品で堂々たる風格
現在の邦画を代表する品格が備わっていたように思います

過去の呪縛から逃れる男の話ですが、それは特殊なものではなく
誰しも大なり小なり『逃れたい過去』があるはずで、そこにぐっと響いてくる普遍的な広がりもある作品になっていました

石川監督、長編デビューからたった5年後の刮目すべき作品でした!
芳醇な映画鑑賞が約束されるでしょう


中高生でも楽しめますが、やはり大人向き
カップル向けではないかも、ですが
とくに3人のファンなら見逃せないでしょう

⭐️榎本明さんの怪演に見応えあり
⭐️真木さん、優美でお美しく
⭐️悠人役の子役さんも上手でした

⭐️観終わった直後には、謎は解けきっていないはず…
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