Lila

ある男のLilaのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
4.2
飛行機で久しぶりに邦画を鑑賞。邦画らしい、鬱々とした、良質な出来上がりでした。飛行機とか雨の日とかに観ると良さそう。役者の演技力が粒立ってて、丁寧に描かれてます。子役までレベル高くて凄い!

映像の角度とか映画好きには堪らないはず。ウィスキーグラスのところは、日本らしい繊細さと美しさ!色んな角度を楽しめる映画です。

「好みの俳優は?」と聞かれる度に「妻夫木聡」と王道に答えてきた20代を過ごした私としては、妻夫木は永遠に観てられるものの、在日×弁護士って役どころを掴めてたかは、いささか疑問です。うーーーむ、ちょっとハマらない。顔が純ジャパニーズ過ぎて、可愛過ぎて、この役に欲しい鬱屈としたキレがないのかもしれない。

窪田正孝の演技力と影は見応えありです。この役に持ってこいでした。地味に小藪っていうスパイスはありだなーと。真木よう子の妖艶さは必要だったのか?あの雰囲気で生活するのも大変なので、閉塞感は出せたものの。あと太賀の大佑側の真実も観たくなっちゃったかな。でも、ここは安藤サクラの「知らなくて良かった」にかかってるのかなーと思ってます。

そんな安藤サクラはやっぱり絶妙な女優さんですね。文房具屋があんなに似合うことあるのか?w

世の中みんな自分のレッテルと社会的地位に悩み彷徨っている様の描き方は、日本らしい捉え方だなーと興味深かったです。

エンディングのオチがこちらに任され過ぎて辛い…
Lila

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