このレビューはネタバレを含みます
うーん良かったけど期待したほどではなかったなあ、、
まず、戸籍入れ替えがそう単純ではないこと（原が曽根崎になった後、谷口になったという何重ものなりすまし）は容易に想像できるので、驚きが薄い。
在日であることに劣等感を感じてる妻夫木弁護士の感情も、分かるようで掴み辛い。現代の日本で、そこに対して柄本明みたいに差別意識をぶつけてくる人間って珍しいなあと思うしね。まあでも富裕層の上級家族と結婚した彼にしか分からない苦悩はあるのかもしれないから、それは置いておいて。
死刑囚の息子である原の苦しみは理解しようと思ってもできないのが本当のところだけど、果たして本当のことをあんなふうに人に話すかな？と思ってしまった。普通は誰にも話せないで去っていくんじゃないかなって思った。もし話すとしたら、恋仲になった食堂の女の子だけかなとか。その辺が不自然に感じられて、せっかくの窪田くんの演技が光りきってない感じ。
柄本明や安藤サクラ、妻夫木くんの安定感はもちろん、子役のゆうとくんの演技と、少ししか出てこない大賀の演技がピカイチでした。清野奈々ちゃんはこういう感情の振り切りを演じなきゃいけないタイプの役は向いていないと個人的には思う。（アクションとかのが良さが出る）
あとラスト、真木よう子夫人の裏切りが判明したとて、あそこで誰かに代わろうと思うだろうか？うーーん、、うーん。。
自分的にはこの監督の作品なら、愚行録のがよくできてたなと思った。
