平野啓一郎の原作読了
世界の片隅にひっそりと生きる幸薄な女を演じる安藤サクラの得も言われぬ存在感
刑務所を小劇場に変えてしまうほどアクの強い男を演じるのは百戦錬磨の柄本明(ちょっと、いや、けっこう変なイントネーションの関西弁は気になったけどまあ仕方ない笑)
谷口(窪田正孝)ほどではなくとも、自分のことを知らない人ばかりの街にふらりとで出かけ自分ではない誰かになる、いっときならアイデンティティーを証明する必要もない、人生に疲れたときふとそんなことをしてみたくなること、誰にでもあるかもしれない…
それを一時の安息とするのか、あるいは流れに身を任せその人物になりきってしまうのか
自分の努力で抗えないほどのものを抱えてしまっていれば、それまでの過去を捨て去り後者を選んでしまうかもしれない
原作のみならず、ラストに余韻を残す映画の方も秀逸だったと思う
曾根崎の名前は深堀りすべし
真木よう子のアライグマメイクと重たいヘアスタイル、なにより不自然に大きい胸が不快でしかなかったのは残念(どこから見てもオバサンにしか見えない😵💫)