のちこ

ある男ののちこのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
4.0
自分の人生を歩むことは権利ではあるが、義務でもあるのかもしれない
逃げることができない出自を、血を、根のようにびっしりと張り巡らされた鎖のように感じ忌み嫌う感覚は少なからず共感してしまう

どこか遠い話のように見えた全てが、ラストの展開でボールを手渡されるような構成は非常にうまい
人生のラベルを変えたとき、私はどう生きるのだろう

人は皆、大なり小なり演じている生き物なのに

それにしても安藤サクラさん、田舎のその辺にいる女を演じるのがうますぎる
親類と話す時にだけ出てくる方言もあまりにリアル
のちこ

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