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ある男のriのネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

安藤サクラの悲しみの(泣く)お芝居すごい。オープニングとか、日常を生きながらも思い出しては襲ってくる悲しみと溢れる涙。

小籔がよかった。小休憩というか、ホッとする感じありつつも、いなきゃならないような存在感…。

所々で映る都会のビルの景色、都会の工事現場の景色、田舎の冬の夕方の光、田舎の道、家のつくり、町並みや商店の景色、素敵だった。

長男の悠人の成長とともにある細かな心の移り変わりとか、その時にしかないような思いとそれを表現する悠人役の子の力。「悲しいっていうのはもうなくて、でもやっぱり、寂しいよね。」

谷口大祐と原誠と曾根崎…
消せないなら上書きを繰り返す。

自分は誰なのか、でもそれ以前に一緒に過ごした時間があったという事実はあること。
「父さんがなんであんなに優しかったのかわかった。自分が子どもの頃にしてほしかったことを、僕にしてくれてたんだと思う。」、「でも(それ以上に)悠人のこと好きだったんだよ。」


…と見ていたら、エンディング一気にミステリー感。。
オープニングのバーのシーンがここに繋がるんだ…。
城戸の奥さんの不倫、そして城戸自身は誰になったのか、誰だったのか。

城戸自身のバックグラウンドの話含め、あらゆる方面、角度から「自分とは?」、「あの人とは?」を問いかけられた。

エンディングになって思い出す、柄本明(小見浦)が言っていたせりふ、「僕が僕って、どうしてわかるんです?彫師だってお客さんに彫る前に自分自身に彫る。」
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