"ある男"の正体に劇的な結末がある訳じゃなくその過程をみるストーリーで、不穏な空気感はずっと漂ってるけどとくに大事件が起きる訳でもない。
そっか、もう終わりか…と思ってのあのラスト。
あれはどっちなんだろう。
この映画は俳優陣が全員うますぎてそれだけでも大満足。
窪田正孝がやる役って恐怖とか追い詰められてる演技が多い気がする。こういう役が出来て自然にこっちも入り込めるって凄いことなんだろうな。
出番は少ないけどインパクト大の柄本明も怖すぎ。
そんで妻夫木聡はなんでいつまでも若々しくて綺麗なんだろ。歳取らないよね？取ったと言えどもだよね？
淡々と進むお話ではあったけど、妻夫木演じる弁護士と共に事件を追っていきその真相がわかってきて同情心や家族愛やらを感じて感傷に浸るわたしたちをエ…？と突き放すような結末はとても良かった。
ラストのあれはどっちなんだろ？ガチなのか、言ってみただけなのか。
調べたところあの絵画の題名は"複製禁止"
誰かの背中を見る男の背中。
こんなにもスッキリとしない重厚な余韻は良い映画ならではで好き。
