コンテナ店子

フタリノセカイのコンテナ店子のレビュー・感想・評価

フタリノセカイ(2021年製作の映画)
1.5
 予告編見た時けっこうよさげな感じが出てたので、期待して映画館に入りましたが、予想以上に退屈な映画でした。ちょっと期待値と実際の満足度に差があり過ぎました。かなり好きじゃなかったです。

 何より一番問題に感じるのは、映画の尺が明らかに足りてないことです。好きになる時も嫌いになる時もほんの数分の数回の会話だけで結婚したり離婚するくらい感情が変化してしまっていて、全然視聴者が納得できるだけの根拠を出せていませんでした。特にひどいのが映画の冒頭で、主人公2人が見つめ合ってたその次の瞬間にはもう結婚を考えるくらいには愛し合ってしまっていて、全然なんでそうなったのかわかりません。
 もっとキャラクター同士の感情が惹かれあっていく様子だったり離れていく姿をもっと描いて欲しかったです。しかも、この映画はほとんど恋愛に関することしかキャラクターがしないのにその土台が全くできていませんでした。

 あとシーン同士のつながりも悪いです。起こることがすごく唐突なことがとても多かったです。たまたまこういうことがあったから結果としてこうなったみたいなことで話が進むことがほとんどで、ストーリーとして一貫性がありませんでした。そのせいで、今起こっていることがどれだけ重要なのかということも全くわからないまま話が進むことが多くて、映画のどの話にも興味を向けにくかったです。

 いい映画を作ろうとしているのは伝わりますし、ちょっとやりたいことが先行してしまっていて脚本だったり見せ方をおろそかにしてしまったのかなというのが伝わる映画でした。ただ、ちょっといいなと思うシーンも何カ所かはあるので、別に褒め所がないと言うほどではないです。
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