KnightsofOdessa

さがすのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
3.0
[和製『ゴーン・ガール』…ではない] 60点

この絶妙に"そうはならんやろ"という展開が多々あって、それがノイズになってくる感じ、片山慎三ですなぁ。見せ場と見せ場の間がリアリティなさすぎて冷めるというかなんというか。見せ場で温めた空気を合間で瞬間冷凍するのをひたすら繰り返してるので、確かに空気が温まってる時は面白いんだけど、全体としては毎度毎度温めた貯金を見せ場の合間に瞬間冷凍しているので、ラストの長回しの温かさだけで帰ることになってしまうのが残念。しかも、テンポが良いので、温め→瞬間冷凍サイクルも必然的に早くなるわけで、こちらの気分も乱高下して辛かった。物語は失踪した父親を"さがす"娘が中心になって、伊東蒼劇場か!と思いきや、『ゴーン・ガール』的ツイストによって二転三転していく。テンポが速いので四転五転までしていくわけだが、ツイストのせいで"さがす"行為が結構序盤で終わってしまうのがなんだかなあと(伊東蒼をもっと観たいというのもあるけど)。色々盛り込んでいるが、清水尋也のバックストーリーとかどうでもいいし、答え合わせのために映画観てるわけじゃないんで、視点人物を変えるんじゃなくて"さがす"行為で解き明かしてほしかったなあと。せっかく題名にしたんだし(余談だが英題は"Missing")。

メモ帳には"四千頭身都築"とだけ書いてあった。いや、確かに似てるけども。ちなみに、今回はティッシュじゃなくてカタツムリの未遂だった。
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