トレーラーが卸された日から楽しみにしてた作品です。
皆さんも述べてますが、岬の兄妹で世の映画ファンの度肝を抜いた片山慎三監督最新作。
手短に箇条書きで感想やら驚いた点やらをいくつか
・冒頭のハンマー素振りシーン
→驚いた事に撮影シーンではない。主演の親父役佐藤が撮影前に本当のハンマーの重さや所作を確認するため、素振りをしてた所を撮影クルーが隠し撮りしている。それを使っている片山監督のセンス…
・判明してる時点で二か所ほど親父役佐藤に敢えて相手俳優の演出を言わず撮影したシーンがある
→お母さんが自らベッドで自決を図ろうとするシーンで親父役佐藤にキスをするシーンと多くの人の感動ポイントであろう、多目的トイレのシーンでのムクドリのあのセリフ。片山監督のセンス…
さがす
からの
あばく
西成警察署の警官が言う
君は誰を探してんのん？
（このイントネーションと猫でも酒飲むんやで的なセリフで西成が香ってくる）
娘が行き着いた先には、卓球台がある
ネットを隔てた父と娘
ピンポン球が行ったり来たり
こちら側とあちら側
この作品で再三出てきていると思われる境界や何かを隔ててるもの
すぐ近くにいるのに絶対的に分かれているボーダーライン
お父ちゃんこちら側に戻ってきいや
あの子はずっとお父ちゃんを待つんだろうな
この人の映画は本人も言っているが、セリフだけでは語れない何かがあり、その何かが映し出されている。
そういった作品を映画的、というそう。
そう言う意味で言えば、この作品はとても映画的な映画ですよ片山監督。
もう一回観たいけど、小倉まで行くのがなぁと思っている今日この頃。
