「サヨナラや」
極めて濃厚。
意図したサイコパスは分かりやすいが
普通のシーンも普通にサイコパス。
絶対有り得ない言動に違和感を感じない。
不思議と画面にのめり込んでしまう。
佐藤二朗の仕事ぶりに脱帽。
この人は凄い。変なことしてなくてもどこか面白い。警察に電話するシーンは別に笑う要素などないが笑いが止まらなかった。今これ書いてて思い出しただけで笑いが込み上げてくる。住所分からん、のとこ。これ笑ったの僕だけですか。
音響が凝られているのがよく伝わる。
サスペンス?ジャンルにあたるのかなこの作品は。それにしては初めて映画館で観る価値を大きく感じた。ただBGMが良いだけでなくて音量調節が素晴らしかった。
茶一郎さんの批評と監督のQ&Aを観ましたがフード理論等、唸る内容でした。
「顎壊れとんちゃうん」
伊東蒼がこれまた良い演技をする。
ここまで自然体を貫ける同年代は他にいないだろう。今後の出演作が楽しみ。
心斎橋の映画館で観ていて映画のなかに心斎橋が出てきたからなんか面白かった。意外と大阪が舞台の映画って珍しい。
ラストのラリーには色んな意味で感動した。映像が常に新鮮で良い映画でした。
最近邦画いいね!
読んでくれてありがとう。
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ここからマイナスな感想です。
うーん、この犯罪の意義とか動機が個人的にはしっくりこなかった。となると作品そのものを否定することになってしまいそうだが、とりあえず山内照巳のキャラクターデザインは好きじゃない。しっかりとした怖さはあったがそれ以上に幼稚に映ってしまう。サイコパスの一言で片付けることもできるがそもそも面白みがこの人物から感じられなかった。
老人との会話は良いが、AVを共に観るシーンは絶対にいらなかったと思う。ものすごく悪目立ちしていたし、セットの雑さも目立った。
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「お父さん一重やのに私二重やし
血液型ちゃうし臭いし」
「死んだ方がマシやわ
寝てる間に殺して」
「今、楽になりたい
人のまんま死にたい」
「ありがと」
「初めて会った
本当に死にたい奴なんて
今まで1人もいなかったよ」
「最期笑ってましたよ
貴方にも見せたかった」
奥さんのシーンは心が痛んだ。
最悪な演出。
「6万3千円でした」
これには感心。