さがす
タイトルからの変化球が凄くて受けきれずに後ろにそらしちゃったみたいな感じで頭と心で整理出来なくて。
殺人犯”ななし（山内）”は自分の性的欲求を満たすための獲物を―
父・原田智は"ななし"を―
原田の娘・楓はその後行方を断った父を―
という塩梅にポスターにも出てる三人の視点で物語は進む。
皆誰かを捜してる映画
山内のような人間が近くにいるとは思いたくないけど、その他で描かれていた”人生がどうも上手くいってない人達”ってのは実はそこかしこに居る訳で、それは自分かもしれず、鑑賞中にも背中にヒヤリとするものが走るのでした。
闇、また闇の連続で胸の辺りが延々とザワザワしまくってて、ある意味のラッキーで物語はこれで物語は決着かと思いきや、二人の卓球ラリーの長回しは切なかったね。
そんな中、楓の男友達の
｢胸見せて｣
という言葉だけがこの映画の良心😆
それにしても伊東蒼ちゃん。あんな感じよ、うちの姪っ子なんて。
今そこに居る姪っ子。
熱演でもなく、素人っぽさから出た脱力の良さでもない。母を亡くし、ダメになった父とあの街で二人暮らしをする子。
完璧な原田楓。
佐藤二郎。
隙だらけの由緒正しきダメ親父っぷりが良かったんだけど、あの時折ヘラヘラって笑う姿にテレビ番組での佐藤二郎が思い浮かぶことがノイズになって、映画への集中力が途切れるのが残念だった。これはもう僕の相性としか言いようがないのだけど。
