「岬の兄妹」を観たので、こちらも観賞。
今作は、製作費がしっかり確保できたからなのか、いろいろとお金のかかっていそうなシーンが多く、良くも悪くも見やすくなっている感じがしました。
脚本も、一筋縄でない、さまざまな事象が絡み合った内容で、面白かったです。
が、やはり、かなり大衆に寄り添った、表現の緩和が見受けられるし、台詞も、創作的というか、あまりリアリティは感じませんでした。また、全体的に後出し感のある構成も、少し気になりました。母親の件は、序盤にもう少し出しておいても良かった気がします。
今ふと思いましたが、後半に出てくる、序盤の前日譚的な父親の状況と、父親の万引きが結びつかないのですが、これってどうなんでしょう?
こうして、作品を思い返しながらレビューを書いていると、いろいろ腑に落ちないところが出てくるものですね。
「岬の兄妹」の方が、荒削りな感じはしますが、意欲的で、俳優陣の演技も光っていたので、個人的には好きです。