箱庭

さがすの箱庭のネタバレレビュー・内容・結末

さがす(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

これは「生きる意味」と、「それを見出せずつらい人にとって死は救済になるか」についての話で、卓球教室の再開に対してなんで?と言う楓にお父ちゃんが言った「意味なんて求めたらあかん」が一つ目に対する答え。生きる意味はそこに用意されてるものじゃなくて「さがす」しかない。
ってことかなと思った。

でも二つ目の答えは特に描かれてない気がする。最後にお父ちゃんが自殺志願者(楓)と待ち合わせたとき、お父ちゃんはどうするつもりだったんだろう。また「救済」するのか、「それでも生きろ」と諭すのか。
そこはご想像にお任せ…って感じなんだろうか。

あと殺人犯の思想もよくわからなかった。
実際の事件を基にしてるとのことなので、殺人犯の行動を理解しようと原理や一貫性を求めること自体がナンセンスなのかもしれないけど…。

生きてることの意味や価値を突き詰めると、ときにはつらくなる。死にたくなる。

そこで「じゃあ死のう。死は救済なのだ」と考えるのがあの殺人犯で、善し悪しはさておき独自の美学に基づいた犯行なのかなと思ったけど、特に自殺願望のないエロジジイを衝動的に殺したりしてるので、美学の有無がわからなかった。
快楽殺人に理屈を後付けしただけだったのかな。
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