April01

寄る辺なき者のApril01のレビュー・感想・評価

寄る辺なき者(2020年製作の映画)
3.5
政府も人権活動家も弁護士も何もしてくれない時、誰が弱者を助けくれるか?
本作ではその答えがメディアそしてジャーナリズムであるように描かれているのがポイント。

序盤、中盤、終盤、ずっとやられっぱなしでイライラする。
これだけ社会性ある問題なのに、依頼する金がないからと敵の言いなりになっているところが辛すぎて見ていられない。
無料相談を受けてもらえる弁護士を探すなど、とにかくアクションを起こして欲しいし、政府の言いなりになって何も対策を講じないので、観てる側も根本的な問題点がわかりにくい。
被害者側に立って政府を相手に戦う様子に重点を置けば、この事件の概要がよりわかりやすかったかも。

BBC制作の国内向けドラマ映画だから、情緒的描写に終始してしまっているのは、そもそも事情を知ってる国民が視聴者という前提ゆえかもしれない。

で最後にようやく、これだ!ピコーンと頼る相手に気づくんだけど遅過ぎ。

政府、公権力が必ず正しいとは限らない。
彼らは法に基づきやることやってるだけな人たち。場合によっては法の目をかいくぐってやりたい邦題の特権階級気取り。その手下連中は、もはや思考停止。
そういう人たちに、弱者を強調したって無駄。情に訴えるなら、訴え先を戦略的に選ぶべし、という教訓がある。
April01

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