rage30

リフレクションのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

リフレクション(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ロシア軍の捕虜になるウクライナ人医師の話。

同監督の前作『アトランティス』に引き続き、固定カメラによるワンカット撮影は本作でも健在。
ただ、ウクライナの広大な土地や巨大な機械など、画的な面白さがあった前作と比べると、かなり地味な作品になってしまった印象。
画変わりもしないし、流石にドアの開閉だけを見せられるのは退屈に感じてしまいました。

物語的には、ロシア軍の捕虜になって拷問地獄でも見せられるのかと思いきや、意外と簡単に捕虜交換して自由の身に。
後半は主人公と娘の交流が主に描かれるわけですが、特にこれといって引っ掛かる部分はなかったかな…。
元妻の再婚相手を殺した(遺体を残した)件が、サスペンスやドラマを生む事もなく終わっていくのには物足りなさを感じたし、最後の野犬に襲われる件が特に回収されずに終わるのも謎でしたね。

一つ一つのシーンをじっくりと淡々と描いていく、ヴァシャノヴィチ監督の作家性は良くも悪くも深化しており、このタッチが好きな人なら、より楽しめるだろうし、苦手な人にはより退屈に映るのかもしれません。
個人的には『アトランティス』の方が好きでした。
rage30

rage30