パワー・オブ・ザ・ドッグのコスモのネタバレレビュー・内容・結末

ベネディクト•カンバーバッチの演技がうますぎるせいなのか、元々の仕掛けなのか前情報なしで見ると、物語がどこに向かっているのかまったく分からない。

何かずっと不穏な雰囲気で進んでいくのだが、最終的な着地が若干モヤモヤする。
主要登場人物全員がなんらかのトキシックな性格で、母は精神的に弱すぎ、義父は問題が見えていないし、義叔父は嫌な小姑みたいで、誰が悪いという話ではない。差し迫っては義叔父を排除して本人大満足なのかもしれないが、本当の問題は母の心の弱さなので、実際は解決していない。

しかも序盤から義叔父にフォーカスされていて、嫌な悪役といよりはゲイのホモフォビアで、思い出のハンカチで慰める位の楽しみしかない可哀想な人だなと感情移入してしまう。

カンバーバッチという主役級の俳優がそもそもミスリードのためなのか、結末に感情面でモヤモヤが残る。