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パワー・オブ・ザ・ドッグのSSRTのネタバレレビュー・内容・結末

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ホモセクシャルであり、究極のホモソーシャルを築き上げていた男の話
Netflixの紹介文には、「弟の結婚相手とその息子が気に入らず冷酷な扱いをするが、男にはある秘密があった」みたいに書いてあったので、弟の妻や弟に対して酷い扱いをせざるを得ない重大な秘密があるのかと思ったが、妻をいじめるのはただの女性嫌悪で、その息子をいじめるのは自身の考える男らしさに反するから
秘密と言えばそうだがあまり意外性はなく、いろんな描写から主人公がゲイであることは察することができる
最初は嘲笑の対象でしかなかった息子のピーターが、自身が崇拝している今は亡きブロンコと通ずるところがあると感じてから、彼らは急接近する
しかし、全てはピーターの計画の内だった…のか?
ラストのオチ的には、ピーターにとっての障害物とは主人公フィルのことで、それを取り除くために炭疽症に感染させて殺した、という事になるが、腑に落ちない部分がいくつかある
まず、フィルがピーターとブロンコの共通点を見出すシーンで、丘に(おそらくブロンコが見たものと同じ)犬が見えたと答える
ここは偶然としか言えないが、もし全く見当違いなことを言ったらどうなった?
そして、母親がインディアンに皮を売りつける部分と、ちょうどよくフィルが手を怪我して、病気だった牛の皮を渡す計画が都合よくうまくいくこと
最初から母親に計画を打ち明けて協力してもらっていた?描写的には、フィルが皮を売らず燃やしてるという話を聞いて、仕返しとして突発的に皮を渡したようにしか見えなかった
ここらへんは偶然と思うか、または他にも何パターンも計画があったと納得するしかないか
鑑賞前に予想していた物語とはだいぶ異なっていたが、面白かった

最後にひとつ、牛の去勢シーンは下手なホラーよりよほど背筋と股間が冷えた
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