このレビューはネタバレを含みます
最低限の理解に求められる観察力と想像力のボーダーラインが高く、僅かな掴みどころを必死に手繰り寄せながらの2時間だった。
西武開拓時代の名残が消えかかる1925年、農場にも迫り来る文明化の波に対する焦燥を、自らが最も誇り高いという暗示で掻き消そうとしているようにも見えたフィル。それは性的指向にも働いていて、ブロンコ・ヘイリーの存在だけではなく、自分は他人とは異なるという排他意識が彼をゲイセクシャルに向かわせたのではとも思った。
カンバーバッチの名演、惚れ惚れする…。