みちろう

パワー・オブ・ザ・ドッグのみちろうのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.5
なんかむずそうな映画って思ってたけど2時間退屈することなくスラスラ観れた。

宿を経営する未亡人ローズとナヨナヨしたサイコ気質のある息子ピーターの元に牧場を開きに仲間を率いてやってきた威圧的なリーダー格の兄フィルと紳士的な弟ジョージの4人を中心に展開する物語。

だだっ広い荒野の山と丘に囲まれた景色を挟みつつ人里離れた地でギクシャクし始める人間関係の中、性格がハッキリと分かれてる4人の起こすアクションや心情をじっくりと観せてくる映像重視のスタイルがすごく良かった。

フィルの抱える性の悩み、フィル・ブロンコ・ピーターの関係性、フィルとジョージの兄弟愛、ローズとフィルの確執などを頭にちらつかせながら彼らの表情や仕草を観察するのがまた面白い。それを表現する演技も上手かった。特にベネディクトカンバーバッチとキルスティンダンスト。

これ観たらもちろんコーダも面白くて好きだけどクオリティで言ったらパワーオブザドッグが作品賞取ってても良かったなって思えるな〜。

じっくりと人、動物、景色を観察する・眺めるって姿勢で鑑賞するような映画だった。個人的に普通に好きだしおすすめしたいネトフリ映画。マジで目立った展開やクライマックスは皆無で人によっては結構つまらないかも。
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