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パワー・オブ・ザ・ドッグのtravisのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.8
『ピアノレッスン』で女性監督として初のカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したニュージーランド出身の名匠ジェーン・カンピオン監督の最新作観てきた。
ベネディクト・カンバーバッチはスマートなハンサムという世間の認識はあるが、この作品での彼は粗野で乱暴なカウボーイを演じているが、兎に角素晴らしいの一言に尽きる。
愛情に関してはかなり歪んではいるが、徐々に優しさがにじみ出てくる演技は圧巻だ。
彼ではなかったら、この脚本を体現できる人はいなかったのではないか、とさえ思う程の素晴らしい。
ただ、観ているこちらの予想を超えるところへ感情を持っていかれるから、ジェーン・カンピオンの脚本、演出が凄い。
2021年・第78回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞をしているが、作品、主演男優、助演男優を受賞してもおかしくない程の完成度だと思っている。
コディ・スミット=マクフィーも凄い。
彼の配役も絶妙で、彼ではなかったら、ラストでのあの衝撃は味わえない。
この作品は、なかなか出会えない作品なので、映画好きにはたまらないと思う
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