選択肢が無い地獄
中絶が違法とされた
1960年代のフランスが舞台
アンヌという大学生の
望まない妊娠が発覚してから
彼女の孤独と苦痛を追ったストーリー
単純明快なだけに
ただひたすらアンヌの動向が気になる作品
性欲もあって当たり前の年頃で
妊娠したら一貫の終わり。
そういった思考が生まれる環境の中
どうにも出来ない苛立ちと焦り、
幸福な選択肢が出来ない恐怖
観ているこちら側も苦しくなるほどだ。
アンヌを演じた
アナマリア・バルトロメイ
絶妙な熱量で素晴らしかった
原題/『L'evenement』
原作/アニー・エルノー
監督・脚本/オードレイ・ディヴァン
女性監督ならではの
誇張しすぎないリアリティー
あの終盤のシーンをどう思うか。
女性も男性も目を離さず直視すべき作品。
クリスティアン・ムンジウ監督の
ルーマニア映画
『4ヶ月、3週と2日』
この作品を思い出した。