せっ

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーンのせっのレビュー・感想・評価

4.0

赤い満月の夜に人を操る能力を得て精神病院から抜け出した少女が、ニューオリンズのストリップバーで働くシングルマザーのボニーと超能力を使ってお金を巻き上げる悪行を重ねる話。

モナ・リザをしつこく追い続ける警官の占いにある「見なかったことにしよう」(だったけ?)の映画だった。舞台はいかにも治安の悪そうな繁華街や人気のない不良がたむろするコンビニやダイナー。全体的にずっと犯罪の雰囲気漂っているのだけど、意外と善意が混在してる。

モナ・リザが身につけるものをくれるのは、一見犯罪臭しかしない青年たちだし、モナ・リザを助けるのも青年や少年。基本的にモナ・リザを利用するか抑え込もうとする大人と助け合う若者たちみたいな感じに思えた。危険そうだから、実質危害を加えられたから、ってだけで何でんかんでん大人が介入すれば良い訳じゃないってばよみたいなね。

だから、最初絶対やばいと思ったコンビニの前でたむろする不良少年がモナ・リザ達を匿って、イカれた部屋でノリノリで超上手に目玉焼き作ってるのなんか涙が出そうになったもん(笑)ケチャップの容器とか光ってたけど完璧な目玉焼きに見えたぞ。

実際、この映画の中で法に触れるであろう犯罪行為してるのって大人しかいないし。モナ・リザもまぁ、あれはギリ正当防衛でしょう(笑)人は殺してないし。

あと、映画史上の中でも歴史に残る激遅警官と犯人の逃走劇が笑えた。警官は松葉杖で、おわれてるボニーはポールダンス用のピンヒールで全然走れないという。ここら辺もアホな大人を置いて1人で逃げることが出来るのもスニーカーを履いてるモナ・リザだけなんだよな。
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