NM

アビエイターのNMのネタバレレビュー・内容・結末

アビエイター(2004年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

金と権力を欲しいままにしたある男の一代記。18歳で孤児となり莫大な遺産を飛行機事業につぎ込むが、ライバルや政治家たちの陰謀で紆余曲折。

はじめは難聴と潔癖症もさほど気にならなかったが、徐々にビジネスや私生活が過酷になっていくと、その度合いは深刻になっていき、一時は部屋から出られず、手を洗い出すと止められなくなるのでついに水にも触れられないほどに。
こういった障害だと(具体的病名の記載は避けさせて頂く)すると、ほかの映画で見た症状とはけた違いの恐ろしさとリアリティだ。生活が全く営めなくなってしまう。
さらに同じ言葉を連発して止まらなくなってしまう症状も深刻化し、自分で口を押さえたり物に当たったりする様子はつらい。

自分でもそれを気にして、性格は独りよがりになっていき、時に癇癪を起すなど、コミュニケーションが上手くいかないことも。その様子が細かく描かれていて切なくなんとも悲しい。

精神の健康は常に保っておかないと、ふとした拍子に転げ落ちてしまうことがある、と考えさせられた。体と同じように心もメンテナンスしておかないと取返しのつかない事態にもなりえる。

数人は彼の味方になってくれたようなので救い。
NM

NM