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土を喰らう十二ヵ月のmakoのレビュー・感想・評価

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
4.1
《四季の恵に感謝し、十二ヵ月を生きる。》
◎82点

1978年に水上勉が記した料理エッセイから、中江裕司監督が物語を紡だした。

【登場人物】
*主人公は作家のツトム(沢田研二)…長野の山荘で暮らす。幼少期に口減らしのため禅寺へ。そこで精進料理を覚えた。
*真知子(松たか子)…編集者でツトムの恋人。東京から山荘に訪ねてくる。食いしん坊の真知子と旬のものを料理して一緒に食べるのは、楽しく格別な時間。
*義母(奈良岡朋子)…13年前に亡くなったツトムの妻の母。1人、別のあばら家に住んでいる。

料理研究家の土井善晴氏が料理を手がけた初めての映画ということで、とにかく出てくる料理がどれも美味しそうで😆
お腹がグルグル鳴ってしまった笑

山の実やきのこ採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じる映画。
身体に良さそうな食材で素朴ながらも美味しそうな料理の数々でした。
里芋を炭火で焼いただけの物や胡麻を採取するところから作る胡麻豆腐など、食べてみたい物ばかりでした。
66年前の梅干しも出てきました。
酸っぱそうだけど、食べたいな。

食を通して、四季の恵や人生の喜びや悲しみ、生死、人との縁を描いていました。

印象に残った台詞。
「今日一日、暮らせればいい。
明日も、明後日もと思うから
面倒になる。」
今日一日、精一杯生きるということかな。


【本作について】
撮影前に開墾し、実際にスタッフが畑で育て収穫した食材を使用。四季を撮るために日本映画では異例の一年六ヶ月にわたる撮影を敢行。“土を喰らう”という本質に徹底的にこだわった。
劇中の料理の多くは土井の指導の下、沢田自身が実際に作っている。


沢田研二さん、役にピッタリでした。料理の手際もよかったです。
その料理を美味しそうに食べる松たか子さんも良かった。
一緒に作るシーンもあって、恋人にちゃんと見えました😊


今の日本の農業では農薬がたくさん使われています。(無農薬の野菜もありますが)。
除草剤としてドラッグストアにも売られている「ラウンドアップ」は、ベトナム戦争時に使われた枯葉剤と同じだと聞いたことがあります。
そして加工食品には添加物がこれまたたくさん。
海外では添加物に対し規制されているものが日本では使われていたり。
ヨーロッパでは、日本に渡航する際、このようなパンフレットを渡されたとか。
「日本へ旅行する皆さんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。あなたの健康を害するおそれがあります」
https://gendai.media/articles/-/50668?page=2
「日本人だけが知らない!日本の野菜は海外では汚染物扱いされている」引用元。

食材や食べ物は、身体を作るものだから、なるべく身体にいい物を選び食べたいですね。


観客 2人
劇場鑑賞 #125
2022 #138
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