れん晴

土を喰らう十二ヵ月のれん晴のネタバレレビュー・内容・結末

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

全体的に、松たか子さんの演技が新人かっ?と思うぐらいな感じだった。沢田研二さんが自然すぎたのか、すごく浮いて見えて違和感。


好きなものが好きなタイミングで自由に買えると言う便利さ、気温でも季節を感じにくくなり、食べ物でもハウス栽培など1年中手に入れれる物が増えた現代で、立春・啓蟄・清明・小暑・処暑・冬至などと言った二十四気を意識して生活するだろうか。
それぞれの暦で意味がきちんとある。それを意識した料理と生活と、本編全てが丁寧に描かれている。

料理のシーンで驚いたのは、根っこだったり食材を隅々までキレイに洗っているところだった。切り落としてしまう、処分してしまうような部位も丁寧に土を洗い落とし、切り落とすことなく湯掻いて味付け。寺へ修行したという経験があり、食材を隅々まで無駄なくって考えがあっての行動なだけに、食べれるんだ…栄養豊富なんだと知らないことも多かった。
白菜漬け、梅干し、梅ジュース、味噌、糠漬け、季節ものを手作りで準備して食べるって言う流れがすごくよかった。ぬかを買って帰ろうかと一瞬思ったほど…(笑)

料理担当が土井善晴さんってのが自分の中では文句なし!土井さんの料理は難しくなく、食材の季節を感じられるものが多いので作品にはピッタリだった。昔ながらの台所で、作る素朴な料理はすごく観てるだけで和むし、食べたくなるし作りたくもなる。

コンビニやスーパーの弁当を食べていれば、楽に食にありつける便利な世の中だけど、保存料などの化学物質が入ってるのでチリと積もればと身体にはよくない。
花粉症などのアレルギーも昔の人で発症している人は少ない。それは、自然のものを食べ、季節とともに生きてきたから。お陰で免疫も強い。

健康に過ごすには食はとても大切だと改めて感じる。作中みたいに、食材を山までとりに行ってとかは無理だけど、家庭菜園をするとか、土と関わることも大切。
一人でゆったりと過ごすツトムの生活も羨ましくも感じる。ゆったり過ごすっていいなぁ。
れん晴

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