まの

土を喰らう十二ヵ月のまののレビュー・感想・評価

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
3.6
前から観てみたかった作品です。
食べる事が大好きな小説家が二十四節気と食材を上手く組み合わせて本にしようとするところから始まります。

前半は一人暮らしなのに毎日、毎食をとても大切にして生きている様子が生き生きと描かれています。が、途中から死と向き合うながら生きていく苦悩の様なものが感じられ、小説家の表情も険しくなってしまい、その苦悩の先に見えてきたもののお陰でラストは彼らしい生き方に戻っていったのかな。

人間は1人で産まれて、1人で死んでいく・・誰かと交わる事を敢えて避ける様になっていく展開はちょっと寂しいと感じました。

茹でたての筍をふうふう言いながら食べていくシーンが本当に美味しそうで来年の筍のシーズンに是非試してみたいです。
食材を大切にするシーンや、お味噌汁の感じを見ていて土井善治先生のお料理に似ていると思っていたら、やはりエンドロールに先生のお名前が。
丁寧な暮らしを描いた作品に土井先生も参加されていたんですね!
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