風来坊

ヤクザプリンセスの風来坊のレビュー・感想・評価

ヤクザプリンセス(2021年製作の映画)
3.0
ブラジルの裏社会。かつて家族を殺された女性アケミは、日本刀を手に復讐に立ち上がる。3か国合作のアクション映画。

アクションをやれる人を優先したのかポリコレに配慮したのかどうか分かりませんが、ホクロはセクシーですが主演のMASUMIさんに華がありません。
こういう女性の復讐物って主人公の魅力によるところが1番だと思うのですが…。まあ古風でオリエンタルで着物が似合う顔立ちは外国の方にウケがいいのかも。本業はミュージシャンのようで劇中でも持ち歌を披露しています。

切腹とか指詰めとか入れ墨とか外国の方が憧れるというか、勝手に思っているヤクザの理想像を具現化した印象。
「ディビジョン」で評価を上げたヴィセンテ・アモリンさんが監督。
ブラジルの方なので日系の方と接する機会も多そうで、それなりには日本の知識はありそうです。紋章とかうーんって思うところもありますが、剣道のシーンとかは違和感はありませんでした。

日本からは伊原剛志さんと尾崎英二郎さんが出演。伊原さんは好きじゃないんですが、ヤクザ役には安定感がありますね。
アイルランドからはジョナサン・リース・マイヤーズさんと脇はそれなりに締まったキャスティング。その他の日本人キャストもちゃんと日本語を喋れる人を起用していてこだわりは感じます。

日本の大阪とブラジルのサンパウロでのシーンが行ったり来たり、前半は3人の視点で描かれていて忙しい。
中盤からいきなり合流で期待させるが、ルーツ探しでなかなか復讐が始まらない…。

アクションシーンはそこそこ回数はあります。ジャケ写のヴィジュアルからもっとスタイリッシュなものを期待していましたが、ゴア描写強めの泥くさいアクション主体。
序章的な扱いなのか、とにかく回りくどくてテンポが良くないのが残念。
血生臭い感じは好きな人もいるかと思いますが、まずまずといったところの作品でした。
風来坊

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