ケネス・ブラナーの自伝的映画。1969年8月。プロテスタント過激派によるカトリック住民への攻撃が突然始まり、平和な日々は一転する。9歳の少年バディの視点で描かれ、ロンドンに出稼ぎに行っていて、ときどきしか会えない父親との交流、父方の祖父母とのやりとり、同級生の少女への淡い気持ちなどといった淡々とした日常と住民同士の抗争の対比がなんともいえない。ところどころにぶち込まれるユーモアがツボだった（ターキッシュディライトとか、環境にやさしい洗剤とか）。映画好きのバディに、のちのケネス・ブラナーの片鱗が見られるのもうれしい。お父さんが色男で、お母さんもすてきで、このふたりが幸せな生活を送れるよう、祈っていた。
