アイルランドのベルファストでの子供時代が生き生きと描かれている。
とても綺麗な映像で、すごくよくできたセットや衣装を観ているだけで楽しめる。
ワンシーンごとにポストカードになりそうな美しさ。
故に、逆に作り物にも見えてしまい、街のシーンはミュージカル的なイメージがあり、舞台を見ている感じ。
キャストが素晴らしく、魅力的。
物語も重たくなく、ただそこにある日常として描かれているので見やすかった。
どこにいても、どんな状況でも、トラブルはあるし、過激な人や苦手な人はどうしてもいる。
逆に素敵な人や助けてくれる人、やりたいことだってある。
世界をどう捉えて、どんな絆を大切にしていくかで、人生が決まっていくんだなぁ。
現実世界はモノクロで、その中で観る映画や舞台だけには色がついている映像が、とにかく美しく、全体的に好感度の高い作品でした。
最後の15分くらいがわたしはどうしても好きになれなかったので、そこだけが残念。
もう一つのエンディングも見たけれど、そちらを選ばなくて良かったと思う。
北アイルランドには勝手に暗いイメージを持っていたけど、別の側面も見られた気がする。監督の故郷への愛を感じました。