ゆず塩

ベルファストのゆず塩のネタバレレビュー・内容・結末

ベルファスト(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

【あらすじ:暴動が起きて治安が不安定な北アイルランドのベルファストに住む少年と家族の話】

故郷を離れるかどうか、という話なのですが。
シリアスな展開になり続けるわけでもなく。
結末をワクワクしながら見るタイプの映画では無い。
監督の半自伝的なお話らしいから、個性的というか、意味がなかなか分からないようなシーンやセリフもあったけど。
自分の読解力不足ということで……。

【テーマ:少年の成長】
治安が不安定になった土地で暮らす少年が、暴動、初恋、別れなどを通して成長する話。
とは言っても、なかなかに……内省的。
よくある話であり、起伏がなさそうな話であり。

【感想】
「暴動が起きて治安が不安定になり、少年たちの家族が土地を離れるまでの話」なのだけどいかんせん、そうなる過程を見るだけなので少々退屈。
もっと吹っ飛んだキャラクターがいれば、コメディとしてもっと楽しめたかも。

そうは言っても、段々と感情移入して、途中からは割と楽しめたけど。1時間ぐらいしてやっとかな、楽しめ出したのは。

最も、この映画で撮りたかったのは当時のベルファストの雰囲気だろうからね。
これくらいなのだろう。塩梅としては。
でも、めちゃくちゃ村社会的で本当に住みやすいのか疑問に思ってしまう。
日本の村社会って、こう、あまり良い印象がなくて。良いところもあるのは知ってるけど、マイナスの方がやや優先かな。
時代の感覚による所も多いだろうけどね。

よその国なのに、普遍的だ。人間の感情は。

セリフとか、人間関係の構築が良かったなぁ。
家族の関係とかね。おじいちゃんとおばあちゃん好き。歳をとっている分、博識な感じがするのよね。

ラストの、初恋の人とお別れした主人公にお父さん言うセリフとか好きなぁ。「カトリックでも、ヒンドゥー教でも〜、あの子が親切なら〜」みたいなセリフ。いやはや、良い。

慣れ親しんだ土地から離れるのは抵抗がある。
それは、30代の私でも思うので、なんだか自分ごとのように感じたかも。
まぁ、でも、危険なら他所に逃げるだろうけど。

2回目の暴動のところ、主人公が無理矢理暴動に連れてかれるのはハラハラして面白かった。
ただ、お母さんが暴動してる中に洗剤を返しに行くのは無茶かと(笑
監督の経験で本当にあったのかもしれないけど、物語の都合に見えちゃうよ(笑
と言うか、そりゃー危険な目に遭いますって。

おじいちゃんとおばあちゃんの会話が楽しくてよかったかな。
ゆず塩

ゆず塩