Amazon Prime Videoの字幕版にて。初見。
「答えがひとつなら紛争なんて起こらんよ。」by トニーおじさん
「人が何かを学ぶには胸の高鳴りが必要だ。」by おじいちゃん
俳優であり映画監督や脚本家でもあるケネス・ブラナーが脚本を書き監督を務めた自伝的な作品らしいが、なかなかイイ作品だった。
決して豊かな暮らしむきではないものの温かな隣人たちに囲まれ、ベルファストで穏やかな家庭生活を送っていた家族が、やがて大規模な紛争へと繋がっていくプロテスタント系住民とカソリック系住民との衝突に巻き込まれ、生まれ育った街ベルファストを離れなければならなくなるというストーリー。家族愛や隣人愛 そして生まれ育った街を愛する気持ちなどが子供の目線から丁寧に描かれていて素晴らしい。
現実をモノクロで そして逆に劇中に登場する『チキ・チキ・バン・バン』などの映画作品や舞台をカラーで描くというなかなか効果的な手法で、当時のノスタルジックな雰囲気をうまく醸し出していてなかなか面白い。
それよりも何よりもBGMでベルファストが生んだ最高のシンガーソングライター ヴァン・モリソンの名曲の数々がふんだんに盛り込まれているのがモリソン好きの私にはたまらない♪冒頭の「Down To Joy」に始まり「Caledonia Swing」や「Warm Love」、「Days Like 」、「And The Healing Has Begun」そしてDexys Midnight Runnersもカバーしヒットさせた不朽の名曲「Jakie Wilson Said」など、ヴァン・モリソンの名曲の数々が贅沢に使われている。
あと、おじいちゃんの葬儀の後の“お別れ会(?)”でLove Affairの最高にクールなノーザン・ソウル・ナンバー「Everlasting Love」で送り出すなんて…最高♪(笑) 私の葬儀もこういう楽しく賑やかなダンスパーティーみたいなのがイイ♪(笑)