現実はモノクロの定点なのに、映画の中ではカラフルに車とカメラが飛び回る。
この映像の構成は、少年の目に映っている世界そのものと言っていいと思う。
現実であるべきなのは、カルフルで自由な世界のはずなのだ。
これは血で血を洗ってきたUKの歴史のほんの一場面でありながら、世界がいまだ繰り返す奪い合いの全てでもある。
何故人は、他人を自分の思想と同化させたがるのだろう。考えが違う事になんの問題があるのだろう。
どうにかこの奪い合いの歴史から、人間は脱却することができないのだろうか。
役者がいい。子役のジュード・ヒル君が素晴らしい。似ていないけどダニエル・ラドクリフの昔を思い出した:)
そして何より、おばあさん役のジュディ・デンチが抜群にいい。もうあの演技は好きすぎる。
と思って俳優陣を調べたら、みんなアイルランド出身なのに、ジュディ・デンチだけイングランド出身で、結局都会の技術には勝てないのか。って思ってなんか負けた気になった。ꉂꉂ