幼き頃、引っ越しを経験した人には刺さる話。
ケネス・ブラナーの半自伝的作品とあり、気になってい。
ポスターの雰囲気からして好みに合いそうで!
ベルファストという街も、そこで起きていた宗派の違いによる紛争も知らなかった。
ここまで大きな話ではないのだが、私も幼き頃にとある大人の事情で引っ越しを経験している。
それは、祖父の会社が倒産したことだった。
田舎町の小さな集落にあった私の家と祖父の会社。
バブルが弾けたあたりで先行き不安になり、結局私が幼稚園生の頃に倒産。
小さな町だったこともあり、逃げるように都会に越したことを、後から知ることになった。
私は運良くも人間関係に恵まれ、新たな土地ですくすくと育ったが、友人と離れ離れになった兄たちはまた違う想いでいたらしい。
故郷を離れた親父と話すと、やはり名残惜しい気持ちがあったようで。
今でも故郷を懐かしく想うと。。。
私も、その土地に行った際には幼少の記憶が蘇ってくるのよね。
この作品はそれだけじゃなくて、家族の絆や、去った者と残った者の双方を描いており、珠玉のストーリーだと感じました。
祖父も、父も、主人公に寄り添い、放つ言葉が素敵でしたね。
自分も、息子がどこに行こうが一番の理解者として支えてあげたいと思いました。
それと、父親や祖父といった育ててきてくれた家族に感謝したいと思ったし、今後は自分がそれを息子に還元していかなくてはいけないと思わせてくれました。
私は紆余曲折ありながらも故郷に戻った人間です。
中には故郷を一度も離れなかった人もいたし、離れてから戻らない人もいました。
その全ての人に共通するのは、目の前の人生を歩むための選択だったということ。
ただ、明日を笑って生きるために選んだということ。それだけ。
世界から争いがなくなることを祈ります。