半兵衛

沈黙は金の半兵衛のレビュー・感想・評価

沈黙は金(1946年製作の映画)
4.3
この映画を見終わったあと、主人公のような粋な中年男になりたいと本気で思ってしまった。かつて愛した女性の娘が主人公の映画監督に女優になりたいと申し込むと、説得はするが意思が固いと知るや彼女の希望を叶える。撮影所の男たちの誘いから濃霧守ろうとするも本気の愛になるが、仲の良い年下の俳優が彼女に惚れていると知ると葛藤を抱えつつも二人が結ばれるようエスコートし、笑顔で彼らを見送る。

映画自体もすごい粋で、台詞や登場人物の動作や演出もすごい洒落ていてその世界観に酔ってしまう。俳優とヒロインの出逢いをわざとさりげなく描いたり、劇中の映画のラストと二人の結末をダブらせたりという演出も心憎い。そして「みんな、恋をしようよ!」と高らかに叫ぶかのような最高のエンディングに感動。
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