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THE GUILTY/ギルティのHALのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)
3.0
訳あってこちらのリメイクを先に見なければならず…泣

結論から先に言うと、ひとえに元の脚本が良いので、こちらしか見てなかったら「まあ良かったな」で終わるかもしれないが、オリジナルと比較するとあまりの美学のなさに驚いてしまう。そんなものあったらリメイクなんかしないか。

しかし先に見たにも関わらず、「絶対オリジナルの方が良い」と思わせる主人公の取り乱しっぷり。
あんなずっと興奮状態の人、3分で通信指令係クビになってるでしょ。

私は趣味で(笑)911通報の録音をよく聞くけど、あんなに取り乱す人をいまだに聞いたことない。何かミスを犯すにしても、声は冷静なんだよね。それこそオリジナルの人のような。
あと、多分デンマークとアメリカと緊急通報システムは違ってて、アメリカは発信者を保留にさせることっては無いと思う…一旦指令係が離れる場合は、他の人に代わると思う。

まぁそれはともかく、ハリウッド版は(ジェイクの熱演は評価したい、あれはジェイクのせいじゃない笑)余計なサブプロットが盛りだくさんで、特に主人公の行動を「許す」または「理由付ける」ために娘の存在が利用されているのは鼻につく。オリジナルとは違う弟に関するエンディングも、(コロナ禍での配慮かもしれないが)現実的ではなく、オリジナルを見なくてもこれは原作にはないと思った。

更にオリジナルの脚本から意味のわからない手の加え方をしたせいで、割と早い段階で「ひねり」に気づけるようになってしまっている。

オリジナルは映像美の良さもあるが、あの緊急通報を受ける指令室以外を映さないという一貫性にも感動するのだけど…こちらはあっちこっち行き来する。

主人公の懺悔のシーンも、オリジナルの構成がいかに良かったか示すだけになりました。

感情的で説明的すぎました。オリジナルの良さを引き立てるリメイクでしたねー
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