抽象的で的を得ないドキュメンタリーだったと思う。私の印象を除けば。
そもそも、興味があって見た。資料集めのために見た。世界で一番美しいとされた少年が送った壮絶さが私の餌になった。この時点で私も彼を消費してはいないか、と、視聴中に罪悪感があるほどつらい。
頼むから全部ドラマでしたと言ってください、信じられるほどに絵になってたし、またビョルンは絵にされているんだとも辛い。ごめんなさい。
ルッキズムを憂う映画ではなく、他人の物消費がどれだけグロいのかかんがえたい。「僕は性的象徴、または名を知られたオブジェだ」なんて誰も言ってはいけない。人間性なんて不完全で矛盾に満ちた幼稚なやつでいい。
日本パートが実に日本的で、そりゃジャニーズも生まれますよねと納得。特に池田理代子さんを軽蔑する。彼の顔の哀しみを見抜いていた私たちは内側も知っていたんだなんて何も知らないからこそ言える台詞でしょう。彼はキャラクターじゃないし、この映画を見た私たちも同様に、ロビンの失望を否定できない。
