ひろゆき

ワース 命の値段のひろゆきのレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
2.7
銀幕短評(#664)

「命の値段」
2019年、アメリカ。1時間58分、公開中。

総合評価 53点。

米国2001年9月11日テロ。その多くの犠牲者の遺族に弔慰金を支払うプロジェクトが立ち上がり、使命感を帯びた弁護士が、かれの率いるファーム(弁護士事務所)をあげて、その仕組みを作り上げようとする。はたして、ひとりひとりの犠牲者のいのちを どう金額に換算するのか。

ストーリーは実話だったようで、取り組むアイディアとしてはとてもいい。全体に重厚な作りで主人公の芝居もすこぶるうまい。しかし かなしいことに脚本が薄っぺらで、締まりがまったくない。つまり散漫だ。観ていて消化不良になりましたよ。まことに残念な映画です。

あの 911テロ。それはわたしにとって 2011年311大震災とならんで、おおきなトラウマのひとつです。「あの瞬間」をリアルタイムのテレビで見ました、歴史が変る瞬間を。出張でNYに行っていたかもしれないし、現にうちの事務所はWTCにあった。地獄絵図、ということばを使って許されるのであれば、まさにそれです。このテロをあつかう映画は あまたあるのですが、おすすめとしては「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を入門編として挙げましょう。オスカーの愛、父の愛、母の愛。愛につつまれた すばらしい映画です。
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