riiko

ワース 命の値段のriikoのレビュー・感想・評価

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
4.0
父が亡くなる前に母に残した少額の保険が申請上の細かなことで減額され、最終的にはその手続きの煩雑さやその過程で父を思い出すために受取りを母は諦めた。

公平さが尊重するのは規則であり個人ではない。
特定の誰かを救うものではなくその組織の存続や安定にこそ公平が存在する。
公平と人を繋ぐのは規則ではなく、やはり人なのだ。変わり続ける価値に対処できるのは人だけなのだ。

敬意のない仕事は育まれない。
私の母にもあの職員が敬意をもって向き合ってくれていたらと思う。
母が求めていたのは説明ではなく変化だったのだと今更に私も気付く。
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