2022年観た映画の中で1番好きかもしれない。めちゃくちゃ良かった。「映画館で観るための」映画だと思う。
鑑賞後から1日かけてじわじわと沁みてくるような、美しい映像や言葉が断片的にフラッシュバックするような、思わず自転車を当てもなく走らせたくなるような。
「生まれたときから全て奪われていた。失うものは何もない。これから得ていくだけ。」ジェーンも作り手も観客もそれが真実でないことを知っているのに、なぜか激励のように響くその言葉。ここが三つ目の契機だったこと、あの瞬間にみんなが悟る。誰かが感想で「真実の言葉だけが人を勇気づけるとはかぎらない」と書いてらしたけど、本当にその通りだと思う。
裸で屋敷を徘徊するジェーンの美しさといったら！全てのシーンが美しく印象的で、どの言葉も心に残る。
こんな走馬灯が遅れる人生ならいいのに。
