イギリスの屋敷のメイド、ジェーンと他の屋敷の跡取り息子ポールとの恋。
メイドが花束もってプラットフォームで
汽車に乗る。その日は年に一度の母の日。
イギリス中のメイドが里帰りを許された日。
このシーン何か好き。
母を知らない孤児院育ちのジェーンはポールと秘密の時をすごす為にポールの屋敷へ。
美しい調度品の部屋を全裸のジェーンがゆっくり歩き回る。ソワソワと緊張感、でもうっとり。
そしてその日を中心に過去や未来も随所に明かされていく。
あ。そういう事ねと眼が離せなくなる。
道ならぬ恋を描いているのではない。
深い喪失を描いている。
そして、そこからの女性作家の人生を。
静かな余韻に浸れる一本でした。